産業用作業着 by LIPNER

熟練の職人たちが支える製造工場
産業用作業着を作る職人の声

すべての始まりは、
高周波ウェルダーと呼ばれる
画期的な技術でした。
和歌山日高郡由良町。
牧歌的な景観を残すその地に、
ロゴスが設立した株式会社アスレルはあります。
工場を案内しながら、児玉文雄社長(80歳)が、
その創成期を語ってくれました。

漁師さんが新しいものを
良しとしないということ。
多少重たかろうが、
⻑年使いこんだ
ゴム製のカッパを信頼していた。

では、どうするか。

 すべての始まりは、⾼周波ウェルダーと呼ばれる画期的な技術でした。

和歌⼭⽇⾼郡由良町。牧歌的な景観を残すその地に、ロゴスが設立した株式会社アスレルはあります。⼯場を案内しながら、児⽟⽂雄社⻑(80歳)が、その創成期を語ってくれました。

「昭和32年、⽇本で初めて塩化ビニール製の産業⽤作業着『クレモナ』が⽣まれた場所がここでした。まぁ、我々はカッパと呼んでいたんですけどね(笑)。『クレモナ』は、それまでの主流だったゴム製のカッパよりも圧倒的に軽く⽔漏れがなかった。その技術的裏付けが、⾼周波ウェルダーでした」

なぜ、⾼周波ウェルダーは、それほどまでに画期的だったのでしょう?
たとえば、2枚の素材⽣地があったとします。

「外部加圧」が⾼熱により素材を外から溶かして溶着するのに対して、⾼周波ウェルダーは「内部加圧」。専⽤の機械から発せられる⾼周波の分⼦が2枚の⽣地の中央部分で踊るようにぶつかることで、中から溶着するのです。
 ⽔漏れは皆無でした。塩ビ素材の軽さとも相まって、⽇本の産業⽤作業着の勢⼒図を⼀変させます。
「『クレモナ』には絶対の⾃信を持っていましたが、ひとつだけ課題がありました。それは、漁師さんが新しいものを良しとしないということ。多少重たかろうが、⻑年使いこんだゴム製のカッパを信頼していた。では、どうするか。⾜を使って営業するしかないと。漁協やお店を⼀軒⼀軒歩いて、クレモナの素晴らしさを理解していただこうと努めました。漁師さんに無償で配布して試⽤してもらったりもしながら……」

 地味な営業努⼒が実り、クレモナの評価が⾼まる頃、アスレルが⽣みだしたのが陸上⽤作業着である「ベルザ」(のちのニューベルザ)。以後も、⾼周波ウェルダー専⽤機の改良や、素材の厳選などを繰り返し「マリンエクセル」という⼤ヒット商品を⽣みだします。
 すべての始まりは、アスレル和歌⼭⼯場だったのです。

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